声優になる!マガジン
2005.02.09  vol. 30
声優になりたい人、業界に興味のある人のためのメールマガジンです。
声優のインタビューと声優に必要なトレーニングや知識をレッスンします。
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こんにちは。
雷鳥社「声優になる!マガジン」エディターのイタガキです。
「声優さんになりた〜い!」と思っている人たちや、「アニメが大好き☆」という人たちに役立つ情報が満載のメルマガです。
今週からは、『逮捕しちゃうぞ』小早川美幸、『藍より青し』神楽崎雅などの声優のお仕事はじめ、舞台などでも幅広く活躍されている平松晶子さんへのインタビューです。第一回目の今回は、平松さんが声優の道を志すきっかけなどをお聞きしています。みなさん、お楽しみに!!
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私が声優になったワケ
演じることが心の底から楽しい。声優・平松晶子インタビューVol.1
『逮捕しちゃうぞ』小早川美幸、『スラムダンク』赤木晴子など、様々な作品に出演し、ご活躍されている平松晶子さん。「私が声優になった理由」第1回目は、声優という仕事へ興味をもったきっかけを中心に学生時代の頃の平松さんに迫ってみます。
■ Profile ■
平松晶子(ひらまつあきこ)
8月31日生まれ。東京都出身。賢プロダクション所属。東京アニメーション養成所を経てデビュー。主な出演作は『逮捕しちゃうぞ』(小早川美幸)、『藍より青し』(神楽崎雅)、『ケロロ軍曹』(日向秋)、『ジンキエクステンド』(シバ)、『パルムの樹』(パルム)、『.hack//SIGN』(BT)、『あずまんが大王』(谷崎ゆかり)、『スラムダンク』(赤木晴子)、『みかん絵日記』(草凪吐夢)ほか多数。様々な話題作品にて活躍中。






スポーツ一直線だった学生時代
――― 平松さんが最初に声優になろうと思われたのはいつ頃ですか?

中学、高校とテニス部や陸上部などの運動部に入っていて、学生時代からずっとスポーツ一直線で過していました。でも、高校2年生ぐらいでしたでしょうか?「幻魔大戦」か「風の谷のナウシカ」のどちらかを映画館で観たとき、初めて声優という職業があるのを意識しました。それまでは声優というものを職業で捉えたことはなかったのですが、そのときになにか面白いかもと感じましたね。

それで、すごく気になって、どうしたら声優になれるのかなと思い、アニメ雑誌などを買ってきていろいろ調べてみたのです。

当時声優という職業はメジャーではなく、“せいゆう”と言うとスーパーの“西友”と間違われるくらい(笑)。ですから養成所も今ほどありませんでしたし、声優という言葉自体が新鮮でもあったけれど、結構マイナーな職業だったと思います。今でこそ(仕事をしているので)どんなプロダクションが大手だとか分かりますが、当時はそんなことも全然知りませんでした。

――― 高校生で声優というものを意識するまでは、演技や芝居といったものには興味がなかったのですか?

なかったですね。陸上でいかに早く走るかのほうがずっと興味がありました。水泳でタイムを出すとかですね。ほとんどスポ根ののりでしたから。夏は倒れるまで走るみたいなね(笑)。

例えば、今は映画館で映画を見ることが大好きですが、私の高校時代は、高校生がひとりで映画館に行くことってあまりしてはいけないような風潮があって。時代がだいぶ違うからでしょうか、映画館にひとりで入るというのは緊張しそうで、周りでもほとんどいなかったと思います。何より興味としてもインドアのものより外へ出て体を動かして遊ぶほうが好きでしたから。インドアが楽しめるようになったのは、それなりに大人になってからですね。

アニメも好きでしたが、それに入れ込むほどではありませんでした。友達の中には同人誌を描くような人もいましたが、私自身は描きたいとかはありませんでしたしコミケなどに誘われることもなかったです。コスプレなどを雑誌で見ると素直に驚いていましたよ。こんなのやっちゃうんだーって(笑)

――― そんなスポ根だった平松さんが、いきなり声優の道へ志すことになるなんて、ご両親はびっくりされてませんでしたか?

「声優になりたいので、声優になるための養成所に通いたい」と両親に伝えたときは、両親はあまりの突然さに驚いて、何を考えているのということになりました。進学はどうするの?就職はどうするの?と両親の心配としては、当然のことなのですよね。でも私自身は就職や進学にあたるのが声優になることだと思っていましたから、話をしました。

結局いろいろあって両親も分かってくれて「そんなにやりたいなら月謝は払ってあげるから、入学金は自分で出しなさい。それでもやりたいなら養成所に通ってもいい」ということになりました。養成所のオーディションは、それからですね。私でも払えるお手頃価格のところを探してオーディションを受けに行きました。

――― 入所のためのオーディションはいかがでしたか?

受験に行ったら自分が想像していたものよりはるかに真面目な雰囲気で。イメージしていた「がんばりま〜す!!」のような明るい空気ではなく、少し暗めな会場で一対一の面接でした。

意気込みのようなことも聞かれたのですが、その際に面接官の方に「この道は決して楽ではないし、100人いても100人絶対になれないよ。それでもあなたはこの仕事をしたいですか?」と言われて。まさかオーディションでこんなことを言われるとは思ってもいないので、本当に迷ってしまいました。高校生でオーディションなど初めての状態でしたから。でも、初めてながらになんとなく、この質問がこのオーディションの合否を大きく左右するだろうなとは感じました。「やります!!」って即答で言い切ってしまうのも嘘っぽくい気がして、その場でいろいろ考えた結果「頑張ります」と答えました。

その答えを聞いた面接官の対応が少し納得してくださったような感じで、少なくとも「はい、ありがとうございました」というマニュアル通りの対応ではありませんでした。真剣に考えて答えを出した気持ちが通じたのかもしれません。

その養成所には無事合格しました。でも、実際、養成所に通いだしてみると高校生は私だけ。制服を着て通っていたので最初とても珍しがられましたね。
はじめは手に職感覚…、職業として声優を選択
――― 声優になると思う以前になりたいと思っていた職業はあったのですか?

X線技師とか薬剤師になってみたかったです。

――― やけに具体的なイメージですね(笑)

私は文系よりも理数系が得意で、とくに化学がとても好きだったんです。実験なども好きだったので、薬剤師やX線技師がいいなあと思ったりしていました。大学に行くなら何か専門的なことを学びたかったのです。手に職というわけではないですが、自分の中に専門的な何かが身に付けられれば将来困らないだろうと思っていました。

声優はその感覚と同じ感覚・・手に職で声優を選んだのかもしれませんね(笑)。職業として選択した気持ちが強かった気がします。

――― ご両親はなかなかその感覚にはついて行きづらかったでしょうね。

やはり何を言い出したんだろうという感じでしたよ。養成所の合格通知が来ても親は電話して確認を取ったりしていましたから。その学校の特別講師として声優でタレントのMさんの名前があったのですが、養成所に「このMさんは年に何回来るんだ」って電話していましたよ(笑)。養成所の方も困っていたかもしれませんね。メジャーではないですが、芸能界のはしくれなので、娘に何かあったら困ると思ってくれていたようです。

でも、実は進路決定するとき、私の家も色々と忙しい状態でしたからちょっとそのどさくさに紛れて、という感じはありました(笑)。高校での三者面談でも両親が来れないときなどは、高校の先生が「どうするの?」という問いにも「演劇の道に行きたいので演劇科のある大学なら行ってもいいです」と答えていましたし。高校の先生からも反対されました。ですから高校の先生の手前、願書だけはもらってきてましたね。結局出しませんでしたが(笑)。
次号(2/16配信)へ続く

演技


声優になるための練習問題
声優ってどんな仕事? どうしたらなれるの? なるにはどんなトレーニングが必要なの? そんな疑問にお応えするべく、毎回少しずつですが声優になるために必要な知識やトレーニング方法を紹介していきます。東京・荻窪にある声優・俳優養成所「松濤アクターズギムナジウム」の監修・協力により刊行されている『はじめての声優トレーニング』『声優になるための練習問題』(雷鳥社)という本をもとに、声優の世界をひもといていきます。

東京・荻窪にある声優・俳優養成所 松濤アクターズギムナジウム




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今回はカタカナの読みに挑戦!
結構難しいのでがんばってくださいね。

●次のカタカナで書かれた言葉を瞬時に正確に発音しよう。

【1】シミュレーション
【2】フォーミュラワン
【3】シニシズム
【4】エステティシャン
【5】プライオメトリック・トレーニング
【6】ジブチルヒドロキシトルエン
【7】ムババーネ
【8】スリジャヤワルデネプラ・コッテ


[解説]

日本語にはカタカナで書かれる言葉が数多くあります。日本語にない発音のものや、カタカナ表記が瞬時に認識しにくいものなど、声に出すときの障害になることも多いです。対応策としては、英語をはじめとする外国語に親しむこと、すばやく目で活字を拾えるようになること、滑舌をよくすることなどがあります。ちなみに問題の言葉の意味は【1】模擬(「シュミレーション」ではないので注意)【2】自動車レース 【3】皮肉 【4】美容ケア専門技術者 【5】筋肉の伸縮力を利用したトレーニング 【6】ヘアケア剤などに含まれている成分のひとつ 【7】スワジランドの首都 【8】スリランカの首都 

世界史の教科書には読みにくい名前がたくさんでてきます。声に出して読めば発音の練習にもなりますね!世界史の勉強にもなるし一石二鳥!お試しください。
はじめての声優トレーニング〜声のテクニック編(CD付)
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編 集 後 記
今回は多くの作品出演のある平松晶子さんです。今では中学生から高校生から声優としての勉強を始める人も少なくありませんが、平松さんはそういった最初のグループにはいる方のようです。早く声優を志したときの思い出や苦労などをお話していただけました。有意義なインタビューになりました。お楽しみに。(Hashimoto Takahiro)
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