Books 書籍紹介

近刊 自然科学

現代の道具のブツリ

私たちの生活をとりまく便利な道具と目に見えない力。
そこには光、音、熱、波、粒の世界がある。
知れば知るほど暮らしがもっと「愉快」になる!
型破りで、親しみやすい、物理学の副読本。

待望の『道具のブツリ』第2弾!
テーマは、現代の暮らしを支える道具たち。
冷蔵庫、スマホ、時計、日傘、体温計、電子レンジ……。

 

本書では、電磁波から放射線、原子や電子の世界まで、
「目に見えない力」をあつかう25個の道具のブツリを紹介します。

 

見えない体の中を覗くX線、水分子を揺らして温める電子レンジ、
気化熱で冷やし続ける冷蔵庫、300億年に1秒しか狂わない時計……etc.

 

見たいものを見たい、より美味しく食べたい、外部の脅威から身を守りたい――。
そうした人間の欲望から生まれた生活道具を、
「みる」「つたえる」「たべる」「ふせぐ」「はかる」の5つの章に分け、
物理を専門とする教師ふたりが、道具とブツリの面白い関係について語ります。
難しい公式や計算はいっさい出てきません。

 

一見すると「複雑でしょ」と思われがちな道具も、
そのしくみを解きほぐせば、素朴な「物のことわり(自然法則)」が潜んでいるものです。

 

前作『道具のブツリ』の仕様はそのまま!
パタンと勢いよく開くコデックス装、開くと正方形になる縦長の判型、
色やテクスチャを版画のように重ねた大塚文香さんの挿絵も、
ページ数増量でお愉しみいただけます。

 

 

─もくじ─

 

みる道具
懐中電灯 電気の力で光を得る  
鏡 見えない視界を映す  
眼鏡 小さなものを拡大して見る  
望遠鏡 はるか遠くのものを見る  
X線 電磁波で体の中を覗く  

 

つたえる道具
防犯ブザー 電気で大きな音を出す  
聴診器 体の中の音を聴く  
イヤホン 聴きたい音だけを聴く  
電話 遠くの人に声を届ける    
スマホ 無線で遠くまで情報を伝える  

 

たべる道具
マッチ すばやく摩擦熱で火をつける   
フライパン 食材を温める熱の伝え方  
土鍋 熱の放射でじっくり温める  
冷蔵庫 気化熱で冷やし続ける  
電子レンジ マイクロ波をあてて温める  

 

ふせぐ道具
日傘 紫外線から身を守る    
雨傘 水分子の侵入を防ぐ  
スキーのゴーグル 偏光から目を守る  
温冷グッズ 体の温度変化を防ぐ  
X線の防護エプロン 放射線を防ぐ素材  

 

はかる道具
はかり 変わらない重さをはかる    
ものさし 光の速度で長さを定める  
時計 正確に時を刻むために  
体温計 体の温度をはかる  
パルスオキシメーター 体を傷つけずに測定する

 

Column

でんきちゃんの1日       
光を集めるとより明るくなる  
なぜスプーンを近づけると像は反転するの? 
「見える」範囲は拡大している  
ワニの鳴き声は「声」か「音」か?  
遠くの音がよく聞こえるのはなぜ?  
どうしてサウナでやけどしないの?  
温度の下限と上限はどこまで?  
熱圏では何が起きている?  
偏光板を使った3Dメガネ  
ハクキンカイロの思い出     

田中幸
結城千代子
大塚文香
価格
2,640円(本体2,400円+税)
刊行日
2026年01月29日
仕様
A5判変形(200×100)/コデックス装/292p/オールカラー
ISBN
978-4-8441-3819-8
書店様向け情報 / 出版社memo

物理なんて人生の役に立たないでしょ…計算ばっかりで難しいし…。そんな“物理嫌い”の人にこそ読んでほしい、型破りで、おもしろい、「道具のブツリ」シリーズ第2弾です。
前作の『道具のブツリ』(3刷)では、はさみやスプーンなど古代から変わらない道具のデザインに注目しました。今作『現代の道具のブツリ』では、現代の暮らしを支える道具をメインに紹介します。

「電磁波」「放射線」というと難しそうと思われるかもしれませんが、とっつきにくい分野だからこそ、可愛くお洒落な本で楽しんでいただけたらと思っています。

 

★前作『道具のブツリ』と一緒に並べると「正方形」になるので、あわせて置いていただけると嬉しいです。

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