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POLAR 3‚045円(税込) /リトルモア/2007年11月
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NEW DIMENSION 5‚250円(税込) /赤々舎/2007年10月
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いま生きているという冒険 よりみちパン!セ16 1‚470円(税込)/理論社/2006年04月
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Pole to pole 北極圏を繋ぐ風 石川直樹写真集 3‚990円(税込)/中央公論新社/2003年10月
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一歩も動かない旅
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十代前半というかなり早い時期から、駆け抜けるように様々な場所を訪れてきた石川さんだが、旅を始めたころと今の自分を比べて、変わったものと変わらないものは何なのだろうか。
「基本的には何も変わっていないと思います。ただ、これまでは未知のものを求めてずっと旅をしてきたわけですが、未知の領域というのが地理的なものばかりでなく、実は自分のなかにもたくさんあるんだと気づいたということはあるかもしれません。それも写真のおかげだと思っています。山の頂上に登るだけではなくて、人間の内面に入っていくような旅というのもあって、たとえ一歩も動かずとも精神の旅に出ることも可能なんだって思うようになれたのは変化なのかもしれません」
「僕は今、沖縄の離島のお祭りなどをフィールドワークしているんですが、祭りというのは、いつもの生活の場である村の中にいながらも、そのときだけは祭りを通して非日常の世界へ向かって一歩を踏み出しているような感覚があると思うんです」
「また、小さな島や村でおじいさんやおばあさんから、そこに伝わる神話や伝説といったものを語り継いでもらうとしますよね。子供たちは、そのお話を聞きながら自分の中にある世界観を作っていって、それを時間とともに少しずつ身体化していくわけです。それだけでも、大きな旅をしているといえるでしょう」
10代、20代は、物理的な距離をたぐり寄せるように旅をしてきたわけだが、これからの10年、20年先の展望は?
「今のスタンスは変わらないので、特別に展望といえるほどのことは何もないかもしれません。このまま自分に正直に撮りたいものを撮り、興味のあるものに向かっていくと思います。その中で、目の前の世界を受け止めるようにして、これからもずっと写真を撮り続けていきたいですよね」
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表現としての写真ではなく
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十代のころからすでに、旅をしては雑誌に写真や文章を載せたり、取材という名目で旅に出たりと、子供のころに漠然と憧れていた“旅をしながら表現する”ことを仕事にしていた石川さん。旅に出る際には、スポンサーをつけていくこともあるのだろうか。
「スポンサーというのはつまり、僕が旅をすることに対して、単に資金を提供してくれるということですよね?でしたら、スポンサーはつけたことがありません。雑誌の取材として旅をして、少しの取材費をもらって、それに対して写真や原稿を掲載してもらうという形は多いですけれど。それはいわゆる“スポンサー”とは違いますよね。現地に着いてしまえば、僕は安宿に泊まって自炊することも多いので、滞在中はお金をたくさん遣うということもないんですよ」
今では、「北極へ行って石川さんが興味あるものを撮ってきて」といった感じの取材依頼が多く、「僕の撮影スタイルや、仕事の仕方を分かった上で依頼してくださることが多いですね」と石川さんは言う。旅をして書くだけではなく、写真家として認められ、仕事を依頼されるにいたるまで、どのような努力をして、どうやって自分の撮影スタイルを見出していったのだろうか。
「僕は、とにかくたくさんの写真家やデザイナーに写真を見てもらいに行きました。有名な写真家だからといって、控えめになってしまってはもったいないですよ。やっぱり、自分が“すごいなあ”と思える人に見てもらって、意見を頂くことに意味があるんですよね」
「さんざんな批評をうけて落ち込んでも立ち直って、どんどん見てもらうのは重要ですよね。そうすることで、だんだんと方向性が見えてくるものです。それをやらないことには何も始まらないような気がします」
感じたままに、自分が反応するままにシャッターを切るという、今の石川さんのスタンスにいたるまでには、どのようなアドバイスがあったのか。
「ん〜、アドバイスというか、写真が表現なのか記録なのか、とかスナップとは何かとか、そういうことをいろいろ考えましたね。そうやって考えていくうちに、人間の美意識なんて限られているわけだから、自分の表現だとか、自分の価値観に基づいて撮ったものだって、世界そのものの力に比べたらまるっきり弱いんじゃないかなどと考えはじめるんですよ」
「何度も言っていますが、ただただ世界そのものと向かい合って、自分がいいと思ったり驚いたり、何かしら反応したものにしたがって撮る。これが一番の基本だと僕は思います」
次週(3/31)は最終回です。最後までお楽しみに!!
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