Photo 365 MAGAZINE & DIGITAL PHOTO LABOS
2006.05.08
vol. 77
写真を仕事にしたい人、写真家になりたい人はもちろん、
写真に興味のある人なら誰でも楽しめるメールマガジンです。
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みなさん、GWはいかがお過ごしでしたか? 写真を撮ること、観ることが好きな人に、お届けしている雷鳥社メールマガジン「Photo365MAGAZINE&DIGITAL PHOTO LABO」エディターのイタガキです。澤田知子さん3週目です。みなさんにとって写真とはどのようなものですか? では、今週もどうぞお楽しみに!!
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私が写真を撮るワケ
セルフポートレートは私にとって一番の表現のかたち 写真家・澤田知子インタビューVOL.3
中学時代のある美術の先生との出会い。ある種、運命とも呼べるその出会いが、澤田さんがアートの世界に目覚めるきっかけになりました。表現すること、何かを作ることの楽しさを見いだした澤田さんの進路は、もちろん美大。今週はその美大生活でのお話です。
■ Profile ■
澤田知子(さわだともこ)
1977年神戸生まれ。成安造形大学写真クラス研究生卒業。現在は同大学の非常勤講師。在学中に2000年キヤノン「写真新世紀」にて特別賞を受賞。自ら変装して作品を撮るという独自の表現方法で新進気鋭の若手アーティストとして注目され、「ID400」、「OMIAI♡」など精力的に作品を発表する。2003年には木村伊兵衛写真賞を受賞。その活動は日本だけにとどまらず、アメリカ、ベルギー、韓国など数多くの展覧会にも出品、国際的にも活躍し続ける。最新作は『Scool Days』(青幻舎)。
公式HP
NEWS LETTER
『School Days』
2006年3月発売
青幻舎
2‚940円




















『OMIAI♡』
青幻舎
2‚940円




















『ID400』
青幻舎
2‚940円



作品を作って生活がしたい
成安造形短期大学に進学。四大ではなく短大に入学に決めた理由は?
「私は、デッサンが全然できなかったんです。謙遜ではなくて、本当に(笑)」
「椿先生の授業でも、進学時期になるとデッサンの授業もあったんですけど…デッサンがあまりにも下手で。デッサンでは大学に入学できないということが分かったんです(笑)」

「そんな時、学校からの指定校推薦が1枠あって、それだと推薦文と作品提出と面接だけで入れることが分かったんです。四年制の方は、校舎が滋賀県にあって、一人暮らしをしなければいけなかった上に、すでに推薦希望者がいたんです。でも、短大の方は他に希望者がいなかったこともあって、短大にしました。短大は京都にあったんですが、毎日電車で通いましたよ」

「短大は、いろんなことを広く浅く勉強できるクラスだったんですが、たまたま一年生の後期の時に出た写真の授業の課題が、セルフポートレートだったんです。それを見たときに、すごく漠然とですけど、“あ〜これが自分の作品なんだな〜”という感じを受けたんです」

「それから作品を撮るのがどんどん楽しくなってきた。暗室で、現像液の中で映像が浮かび上がってくる、それだけでも楽しかったですね。短大ではモノクロしかできなかったので、写真が好きな友達と現像液代を分け合って暗室に入っていました」

夜8時まで残ることができた学校に、ギリギリまで残って作品を作り、うちに着いたらもう22時。学校がある日は、京都の大学と家との往復、土日は近所のラーメン屋さんでアルバイト。家には寝に帰っているだけの日々を送っていた。

「当時は、何やっても楽しくて、大学は楽しくてしょうがなかった。だって、毎日美術の授業を受けているようなものでしょ。とにかく“作る”ことが好きなんですよね。課題は、本当に全部一生懸命やっていましたね」

写真を始める人のほとんどは、スナップから入ると思うが、澤田さんはスナップ写真には興味を持てなかったという。

「最初の頃は、街中の面白いところを撮るといった課題があったので、1年生の頃は撮っていたんですが…。写真はすごく好きなんですよ。でも、撮ってプリントして、そこに写っているものを見ると、“何か違うな”って思っていて。今でも、いわゆるスナップにはあまり興味は無いですね」
アーティストって簡単になれると思っていた
短大の2年間が終了すると、専攻課程として更に2年間在学することができる。しかし、澤田さんが選んだのは、短大の専攻課程ではなく、4年制大学への編入だった。

「4年制の大学の方が、スタジオや機材などの設備がきちんと揃っていたんです。いろいろな先生に相談したところ、写真をきちんと続けていくなら、やはり4年制に編入した方がいいと言われたました。それで、3年生から4年制の写真クラスへ編入しました」

短大で“広く浅く”表現すること全般について学んでいたのに対し、編入後、 “写真”というひとつの表現手段に絞り込んでいった時、表現するということについて、見方、考え方がどのように変わっていったのだろうか。

「短大の時は、単純に楽しくて撮っているという感じでした。頑張れば先生に褒められて、成績も良くなるし…。だから、写真以外の授業も同じように頑張っていましたよ。でも、大学の写真クラスに編入してからは、ただ撮るだけではなく、コンセプトをしっかり考えなければいけないということを教わりました」

「短大と四大の方では、授業の内容が全然違っていました。短大は2年行って、就職するということが前提。写真のクラスというのではなく、様々な表現方法を知るというものでした。しかし、四大の方は、“写真クラス”でしたから、基本的には写真作家とかカメラマンになりたい人が来ている。だから授業のカリキュラムが全然違うし、講師の人数も違い、様々な角度から“写真”について学ぶことができたんです。ですから、編入してからしばらくは、その情報の多さに、私の頭の中はぐちゃぐちゃになってしまいました」

「自分が何を表現したいのか。ただ写真がやりたいだけなのか。その辺が自分でも分からなくなってしまって、半年くらいスランプに陥ってしまった」

「コンセプトの重要性とか、自分がどういう手段を持っているのか。そういったことに気づいたのは、そのスランプから抜け出たとき。ただ、その半年間というのは思っていたよりも辛かったですね。今にして思えば、半年ですんでよかったとも言えますが…でも当時はやっぱりしんどかったですよ(笑)」

「質問に対する答えに戻ると…アーティストになるって、はじめは、もっと簡単かなって思っていたんですよね。ただ好きなものを作って、それが世の中に出て行けばいいなぁなんて思っていた。でも写真を学ぶうちに、そうではなくて、やはりコンセプトというのが重要で、それがどういう風に形にできるかという“作り方”というものを学んでいったと思います。」
次号(5/15配信)もお楽しみに!!

写真


今週のPICK UP


【写真展】
本城直季「small planet」展
■(g)
 代官山good design company併設ギャラリー 
 東京都渋谷区恵比寿西1-31-12-FLEG2F
■5月12日(金)まで 月曜休館
■12:00〜19:00


ギィ・ブルダン展
東京都写真美術館3階展示室
 東京都目黒区三田一丁目13番3号
 恵比寿ガーデンプレイス内
■5月27日(土) まで 毎週月曜日休館
 (休館日が祝日・振替休日の場合はその翌日)
■10:00〜18:00 (木・金は20:00まで)
 ※入館は閉館の30分前まで
■一般1‚300円、学生1‚000円

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編 集 後 記
今年のゴールデンウィークも長かったですね。皆さんは、いかがお過ごしでしたでしょうか?私は知人が来日したので、色々と日本を、いやちょっと大げさでした…関東近郊を案内していました。異国の人を通して日本を見ると、また客観的に自分の国を見ることができて、面白いですよね。さて、スランプを抜け出した澤田さん、ここから自分の表現を追求していくわけです。次回もお楽しみに!(Mariko Hanaoka)

【編集部より】
インタビューにご登場いただいている澤田さんのメールマガジン『NEWS LETTER』内で弊誌『Photo365MAGAZAINE』をご紹介いただいております!! 澤田さんの新しい情報が配信されていますので、ぜひチェックしてください。澤田さん、どうもありがとうございます!!
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