Photo 365 MAGAZINE & DIGITAL PHOTO LABOS
2006.04.24
vol. 76
写真を仕事にしたい人、写真家になりたい人はもちろん、
写真に興味のある人なら誰でも楽しめるメールマガジンです。
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みなさん、こんにちは。写真を撮ること、観ることが好きな人に、お届けしている雷鳥社メールマガジン「Photo365MAGAZINE&DIGITAL PHOTO LABO」エディターのイタガキです。今週は澤田知子さん2週目です。アーティストとして活躍するその素顔とは…、どうぞお楽しみに!!
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私が写真を撮るワケ
セルフポートレートは私にとって一番の表現のかたち 写真家・澤田知子インタビューVOL.2
仲の良い家族の中で、のびのびと育ってきたという澤田さん。アートの世界にも特に興味はなかったという幼少時代をすごしてきたようですが…。今週は、そんな澤田さんがアートの世界に興味を持つきっかけとなったという学生時代のお話をお届けします。
■ Profile ■
澤田知子(さわだともこ)
1977年神戸生まれ。成安造形大学写真クラス研究生卒業。現在は同大学の非常勤講師。在学中に2000年キヤノン「写真新世紀」にて特別賞を受賞。自ら変装して作品を撮るという独自の表現方法で新進気鋭の若手アーティストとして注目され、「ID400」、「OMIAI♡」など精力的に作品を発表する。2003年には木村伊兵衛写真賞を受賞。その活動は日本だけにとどまらず、アメリカ、ベルギー、韓国など数多くの展覧会にも出品、国際的にも活躍し続ける。最新作は『Scool Days』(青幻舎)。
公式HP
NEWS LETTER
School Days
青幻舎/2006年3月発売
2‚940円












































OMIAI♡
青幻舎/2‚940円









































ID400 
青幻舎/2‚940円



おかっぱ・三つ編みよりかわいい制服
神戸市内の公立小学校を卒業した澤田さんは、松蔭中学という私立校に進学する。この中高一貫の私立校でのある一人の美術の先生との出会いが、後に、澤田さんがアートの世界の魅力に気づいていくきっかけとなる。

「私が通う予定だった中学校は、今では考えられないくらい厳しい公立校だったんです。今だったら問題になるんじゃないかなっていうくらい(笑)。まるで軍隊のようでしたよ」

「小学校を卒業して、そのまま進学するとなると、私の通える学区では、中学校が二つに分かれていたんです。ひとつは、当時兵庫県で一番ガラの悪い学校(笑)。もうひとつは、兵庫県で一番厳しい学校で、髪はおかっぱか三つ編みに、オンザ眉毛。しかも体罰もあるといううわさ…。それが、本当に嫌で…。結局、公立ではなく、私立に通うことにしたんです」

「私が通った松蔭中学というのは制服がかわいくて、衣替えの季節になると新聞に紹介されたり、当時人気だったテレビ番組でも、かわいい制服ランキングで1位になるような学校。ですから、その制服を着たくて入学する生徒がすごく多かったみたいです。普通のセーラー服ではなくて、ワンピースでベルトをしめるんですが、夏はそれが真っ白なんですよ。お嬢様っぽい雰囲気かもしれませんね」

「私の中学受験は、厳しい公立に行くのが嫌だったことと、松蔭中学の制服が着たかったから、というのがきっかけです(笑)」
よしっ、アーティストになろう!
「学校では、友達もたくさんいて楽しかったけど、学校そのものが好きということはなかったかな。私は、基本的に勉強が嫌いで、授業中はずーっと手紙を書いたりしていましたから(笑)。理数系なんてまったくダメです(笑)。でも、中学3年生の時の美術の授業はすごく楽しかったんですよ。その時の先生が、現代美術作家の椿昇さんだったんです」

「椿先生は、元々はすごく大きな立体作品を作っていて、海外のビエンナーレなんかでも発表をされている方なんです。今は立体作品だけでなく、本当にさまざまな作品を作っていらっしゃる現代美術作家です」

「授業では、先生の作品を見せてくれたり、世界のアートの話をしてくれたり。外国の作家さんの作品のビデオを見て、その感想を“切り絵”で表現してきなさいといった課題がでたりして、本当に面白かった。そして何よりも、先生ご自身がすごく楽しそうだったんですよ。私はこの椿先生との出会いによって、美術は楽しいなと思うようになったんです」

表現としての影響よりも、先生の “楽しく仕事をする!”というスタイルにとても惹かれたという。

「高校2年生で、選択授業で美術を選択した頃は、もう『アーティストになろう!』って思っていました。高校は普通科しかない学校だったので、美術は、選択授業だけでしたけど」

「椿先生は、授業でもよく褒めてくれていました。デビュー作の『ID400』の時も、先生に見せに行ったんですが、『面白い面白い、そのまま続けたらいい』って言ってくれて。いろいろアドバイスをいただいたりしていましたね。今でもメールで連絡をとっています」

「これまでを振り返ってみると、私は、ターニングポイントになるようなときには、いい先生との出会いがあるんです。作家として活動していくのって、一人では絶対にできないものですよね。画廊の方を紹介してもらったり、様々な方が自分の力を伸ばしてくれたり。とにかく、いろいろな人との出会いによって広がり、そして成長できるもだと思います。友達もすごく応援してくれるし、私は本当に出会いに恵まれていて、本当に運がいいなぁと思います」

表現の面白さに気づき、美大への進学しようとは決めていたが、当時写真を表現手段としていこうとは考えてもいなかった。

「高校では、ポジフィルムを使う授業と、モノクロプリントの授業が1回ずつあったくらいでした。それに、アートの表現として何があるのかもまだよく分かっていなかった。ただ漠然とアーティストになりたかっただけなんです。“椿先生みたいに作品を作って、生活ができたらいいなぁ”って思っていただけで、具体的に何をやろうということはまったく考えていなかったですね」

「特別に好きなアーティストというのはいませんでした。この人も面白いし、この人もいいという感じで幅広く…。だから、たくさんある表現の中で、自分には何ができるのかを知りたくて美大に行くことにしました」



次回の配信は5/8です。
どうぞお楽しみに!!

写真


今週のPICK UP


【写真展1】
ヴィム&ドナータ ヴェンダース写真展〜尾道への旅
■4月29日(土・祝)〜5月7日(日)
■表参道ヒルズ 地下3階「O(オー)」
 東京都渋谷区神宮前4-12-10
■11:00〜21:00(入場は閉場の30分前まで。最終日17:00閉場)
■入場料 一般1‚000円 学生800円

【写真展2】
梶井照陰写真展「NAMI」  
■5月3日(水)〜6月11日(日)入場無料
epSITE
東京都新宿区西新宿2-1-1 新宿三井ビル1階
■10:30〜18:00 入場無料
■問い合わせ 03-3345-9881

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編 集 後 記
一人の先生との出会いから自分の道が開けることって、あるんですよね。そして、人との出会いは出会いにつながる…。ある一人の建築家が言っていました。本当にいいお客さんに3人出会えればいいんだ。そうすれば、自ずとそこから人が繋がっていくから…と。その言葉の中に、私は、その人の“人”に対しての想いを感じました。(Mariko Hanaoka)
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