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■ Profile ■
柳谷杞一郎(やなぎたにきいちろう)
写真の学校/東京写真学園校長。 広告・出版物の制作ディレクターを経て、88年エスクァイア日本版の月刊化に際し、編集者として参加。90年副編集長。91年にカメラマンに転身。“大人の感性”と“少年の温もり”の混在する写真家として注目を集める。写真集に『Rapa Nui』『X』、著書に写真でわかる<謎への旅>シリーズの『イースター島』『マチュピチュ』などがある
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デジタル写真では、色領域(色空間)を指定することができます。色領域とは、実際自然界に存在する無限ともいえる色スペクトルの中から、実際に使用する範囲を決めてしまうということです。
「RGB」とか「CMYK」という考え方も、その代表的なものだ、といえます。
その「RGB」という色領域をもう少し厳密に規定したものがあります。例えば、「sRGB」という色領域は、JEIDA(社団法人日本電子工業振興協会)が提案したデジタルカメラ用のファイルフォーマット「Exif」の規定により、標準として使用されているものです。
「sRGB」はパソコン用モニタの色空間に合うように開発されたもので、デジタルカメラだけでなく、パソコン、プリンタなど多くのデジタル機器で標準の色領域として利用されています。「sRGB」の色領域を使って撮影した画像は、どのモニタ、プリンタで表示、印刷しても機器による画像の色の差異が少ない、ということになります。
これに対して、最近「Adobe RGB」という色領域もさかんに利用されるようになりました。「Adobe RGB」は「sRGB」よりも広い範囲の色を表現することができます。「sRGB」では難しいとされる「エメラルドグリーン」や「夕焼け色に赤く染まる雲の濃淡」まで表現できるといわれています。「Adobe RGB」を表現できるモニタ、プリンタを使用するならば、こちらの方がより表現力は高いということになるのです。
現在では、印刷物に使うものなら「Adobe RGB」で撮影することが主流になっています。僕自身も、以前は「sRGB」の方が一般的なプリンタを使った場合、キレイにプリントができると思っていたので、「sRGB」で撮影していました。今は印刷物用の撮影は「Adobe RGB」で行っています。プリンタも「Adobe RGB」を再現できる高性能なものが、手頃な価格で登場してきました。一般的な印刷物はCMYKの4色のインクで刷ります。それと比べるとインクを7色も8色も使うインクジェットプリンタによるプリントは驚くばかりにキレイです。プリンタでプリントしたものが頭の中にあると、印刷物の方がみすぼらしくみえるかもしれません。プロカメラマンは、デジタルでの撮影においても印刷物になったときのことを考える「力」が必要なのです。デジタル写真はまだまだ奥が深いといったところでしょうか。
と、ここまでで「デジタル写真をめぐる冒険」のデジタル写真表現の特徴はひとまず区切りとなります。この連載のどこかで書いたことがあるのですが、まだまだ僕自身が発展途上、勉強中です。写真の学校はいよいよ今月より、このメールマガジンの発行元である雷鳥社のある建物で「デジタル写真の学校」をスタートすることになりました。レタッチ、画像編集の講師はこの道のプロ中のプロである雷鳥社の編集者・渡辺朱さんがつとめてくれます。僕も参加しようと思っています。
というわけで、僕の連載はしばらくお休みをいただきます。僕自身勉強がある程度進んだら、今度はより具体的な「デジタル写真の冒険」をスタートさせるつもりです。お楽しみに。
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『デジタル「写真の学校」』
発売前より予約注文が殺到のデジカメ本!! 基本的ノウハウを含め、あなたの「本当に撮りたい写真」が見つけられる1冊です。柳谷杞一郎氏も編集に関わっています。 雷鳥社(2005/07)/1‚575円(税込み)
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