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■ Profile ■
柳谷杞一郎(やなぎたにきいちろう) 写真の学校/東京写真学園校長。 広告・出版物の制作ディレクターを経て、88年エスクァイア日本版の月刊化に際し、編集者として参加。90年副編集長。91年にカメラマンに転身。“大人の感性”と“少年の温もり”の混在する写真家として注目を集める。写真集に『Rapa Nui』『X』、著書に「写真でわかる<謎への旅>」シリーズの『イースター島』『マチュピチュ』などがある
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晴天の下、屋外撮影をしている途中で、博物館に入って撮りたいモノを発見したら、感度を変えて撮影を継続できます。
銀塩フィルムだと、1本のフィルムを撮り終えなければ(あるいは巻き上げなければ)違う感度での撮影は不可能です。
もちろん、2〜3台カメラを携行して、1台にはISO感度50のカラーリバーサル、1台にはISO感度400のカラーリバーサル、もう一台には、ISO感度100のモノクロフィルムを入れておく、というような方法もありますが、ほんの数枚だけを高感度フィルムで撮りたいということができません。
その点、デジタルカメラはISO感度の変更が自由自在。取材撮影の途中で立ち寄ったレストランのお気に入りのメニューも気軽に撮影できます。多少のノイズには目をつぶらなくてはなりませんが、感度を1600や3200に設定できるカメラなら三脚も不要です。
この手軽さは、写真表現そのものに間違いなく大きな影響を与えます。
僕自身、「あっ、この情景は残しておきたいかも」と思いつつ、今カメラに入っているフィルムだと、感度が低すぎるし、巻き上げてしまうのは、もったいないし、という理由で、結局写真を撮らなかった、なんてことが何度もありました。
それが今では、ちょっと面白いモノをみつけたら、こっちでパチリ、あっちでパチリ、すぐにシャッターを押しています。
「その場で確かめられる」「感材費がかからない」「感度をすぐ変えられる」などシャッターをたくさん押す条件が、デジタル写真にはいくつもあるのです。やっぱりデジタルカメラは写真表現を大きく変えていきそうです。
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「写真の学校」の教科書 大好況につき、発売5ヶ月で4刷出来!! はじめて一眼レフを手にする初心者からプロカメラマンを目指す上級者まで、写真が大好きな人が通っている写真の学校がつくった「写真の教科書」。柳谷杞一郎氏が執筆・編集しています 雷鳥社(2004/08)/1‚575円(税込み)
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花写真〜上手になるための18のルール〜 写真を上手に撮るために心掛けるべきことは、たった18のルール。まだカメラを持っていない人から中級者まで、読んで楽しい一眼レフカメラ入門の書。柳谷杞一郎氏が執筆・編集に関わっています 雷鳥社(2002/03)/1‚155円(税込み)
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