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劇団あかぺら倶楽部の次回公演!!
劇団あかぺら倶楽部15周年記念公演 第25回公演 『法王庁の避妊法』 6月29日(水)〜7月3日(日) 場所:東京芸術劇場小ホール2にて 作/飯島早苗・鈴木裕美 演出/水鳥鐵夫 ローマ法王庁が唯一認めた避妊法「オギノ式」。それを発見したのは、日本のある病院の、一介の産婦人科医・荻野久作であった。彼を取り巻く人々の愛らしくも滑稽で、感動的な「生命」の物語。 高木さんは産婦人科医・荻野久作役で出演!! ※チケット発売は4月24日(日)開始。 詳細はこちらあかぺら倶楽部HPにて
※1 ガヤ その他大勢の人々のことを指す。ほかにたくさんの人のざわめき、ノイズという意味にも使われる。(『基礎から始める声優トレーニングブック』弊社刊より)
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※2 劇団あかぺら倶楽部第19回公演『誰ガタメニ金ハ成…ル?〜Cash on Delivery!〜』 (2002.6.26〜30)。 笑いの王、レイ・クーニーの息子、マイケルクーニーの作品。
※3 劇団あかぺら倶楽部第20回公演『煙が目にしみる』(2002.12.10〜15)。 舞台は斎場。その待合室で繰り広げられる、笑いながら泣ける、泣きながら笑える物語。
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チャンスと思ったら、行動あるのみ
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――― 高木さんのデビューのきっかけはいかがだったのでしょうか?
勝田声優学院の授業の中で、年に何回か特別授業というのがあったんです。ある時アーツビジョンの松田社長が特別講師としていらっしゃったんですが、授業が終わって帰る頃、駅で偶然松田社長とお会いしたんですよ。しばらく皆で一緒に電車に乗り、帰っていたのですが、他の仲間はだんだんと途中下車していく中、最後は僕と松田社長ふたりだけになって・・・。聞いてみたら住んでいる所が僕の隣の駅ということで。
どうしようかと迷ったのですが、これはチャンスなのかもしれないと思い、思いきって「養成所以外の外の世界を見てみたいのですがダメでしょうか?」と聞いてみたんです。そうしたら松田社長は「君が興味あるのだったら電話してきなさい」って名刺をくださったんですよ。
嬉しかったですね。これこそチャンスだ!!と思い、翌日から何度も電話を掛けました。事務所の人には体裁よく断られました(笑)。そりゃそうですよね。どこの誰かも分からないやつがいきなり社長を指名して電話してくるのですから(笑)。でも何回か粘って電話しているうちに松田社長に確認を取って頂けたみたいで、『ミスター味っ子』の現場の見学に来てみないか、ということになったんです。
その現場で出会ったのが、たてかべ和也さん。一通り見学も終わった帰り際、「来週は来ないのか?」て言ってくれたんです。「え、来ていいのですか?」という感じで、それから毎週見学に行くことになりました。本当にラッキーだったと思います。
当時、見学者は僕だけでした。初めはガラスの向こうで、スタジオの中にいる役者さんの芝居を見ているだけだったのですが、続けて行っているうちにだんだん欲が出てくるんですよね。何か手伝いをすることがないか?とか。それで音を出さない事を条件に、次はスタジオの中へ入れさせてもらえるようになりました。出演されている皆さんにお茶を配ったりしていました。でも、またしばらくすると、また欲が出てきて・・・、ある時たてかべさんに「ガヤ(※1)やってもいいですか?」て聞いたのです。そしたら、たてかべさん曰く「俺はお前にガヤをやれとは言えない。何故ならお前に出演料を払わなくてはいけなくなるからね」と・・・、「ただ、渉がガヤをやってたとしても俺は見て見ないふりをするよ」と言ってくださったのです。
これはやっていいのだなと勝手に判断して(笑)、ガヤをやってしまいました。そんなことから徐々に『ミスター味っ子』への出演機会が増えていったのです。
見学を始めて1年程経ったある時、実況アナウンサー役をやる予定だった俳優さんが、のどを痛めてしまって、後日抜き録りするという事で帰られたのですが・・・。何を考えたかその時僕は、恐れ多くも「その役、僕にやらせて下さい」って言ってしまったんですね。まぁそれだけ周りの皆さんが温かかったから言えたことなのですが・・・。そうしたら「渉のためにテストだけやらせてあげるよ」ということになって・・・あれよあれよという内に「本番いきま〜す」てな具合で。とうとう本番をやってしまったんです。いやぁ〜、時間は掛かりましたが、先輩方がこんな僕によく付き合って下さったと思います。本当に感謝しています。
――― 同期の仲間に羨ましがられませんでしたか?
羨ましがられましたね(笑)。でも、みんなそれぞれのやり方がありますから・・・ね。僕の同期は、森川智之、横山智佐、三石琴乃、根谷美智子など声優として活躍している人たちがたくさんいるのですが、今でもお互い刺激し合える良い仲間です。 |
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いつも今自分にできることは何かを考えていた
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――― 見学をされてことが、デビューにつながっていった訳ですが、見学現場では、どのような意識でのぞまれていたのですか?
スタジオ見学出来たというのはとても幸運な事だったんですが、番組もいつかは終わってしまうものだし、これを何か次に生かしていかなくてはならないという気持ちはありました。ある意味危機感を感じてましたね。
今でこそ番組見学も当たり前のようになってきましたが、そこで何が出来るのか?を考えていました。これから見学したいなぁと思っている人は、大変だと思いますね。声優を目指している人も、当時より今は何倍もいらっしゃるでしょうし、そこでどうやって自分を見せる事が出来るか。見学だけではない、何か新しいものを見つけていかなくてはならないのかもしれませんね。
―――初めて自分の声がTVから流れてきたときはいかがでしたか?
最初にオンエアーを見たときは自分の声じゃないと思いましたね。あんまり下手くそだったから差しかえられたと思いました(笑)。最後のテロップで高木渉と出て、ようやく自分なんだと再確認したぐらいです。
―――『ミスター味っ子』の現場は、どんな感じでしたか?
僕の原点ですね。何から何まで新しい事を体験できたところです。周りの先輩方にも恵まれたし、スタッフの皆さんとも今でも会うと当時の話を良くします。原作の寺沢先生もあかぺら倶楽部の舞台を観に来て下さっています。携った人や経験をこれからも大事にしたいですね。 |
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『誰ガタメニ金ハ成…ル?〜Cash on Delivery!〜』(※2)にてエリック・スワン役を演じる
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『煙が目にしみる』(※3)では、野々村浩介役に!!
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